第170回(2024上半期)直木賞候補者6人のプロフィールと作品紹介!受賞者作品の予想も | 子なし夫婦の楽しい生活

第170回(2024上半期)直木賞候補者6人のプロフィールと作品紹介!受賞者作品の予想も

第170回(2024上半期)直木賞候補者6人のプロフィールと作品紹介!受賞者作品の予想も レビュー
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第170回(2024上半期)直木賞」の選考会が1月17日(水)に行われる予定です。

これに先立ち、昨年2023年12月14日(木) に6人の候補者がノミネートされました。

 

そこで、この記事では次の2つについてお伝えしたいと思います。

・第170回(2024上半期)直木賞候補者のプロフィールと作品
・受賞者作品の予想

 

第170回(2024上半期)直木賞候補者とノミネート作品

 

2023年12月14日(木) に「第170回 直木賞」の候補者・作品が発表され、次の6人がノミネートされました。

・加藤シゲアキ (かとうしげあき)
・河﨑秋子 (かわさきあきこ)
・嶋津輝 (しまづてる)
・万城目学(まきめまなぶ)
・宮内悠介(みやうちゆうすけ)
・村木嵐(むらきらん)
(敬称略/五十音順 )

 

第170回(2024上半期)直木賞候補者のプロフィール

それでは、「第170回 直木賞」の候補に選ばれた6人のプロフィールと受賞作品を紹介します。

 

加藤シゲアキ (かとうしげあき)

プロフィール

生年月日:1987年7月11日(現在:36歳)
出身:広島県
学歴:青山学院大学法学部卒業
デビュー作品:『ピンクとグレー』(2012年)

 

加藤シゲアキ(加藤 成亮)さんは男性アイドルグループ「NEWS」のメンバーです。

大学卒業する頃に暇だったこともあり、また「嵐」のメンバーが色々に挑戦する姿に刺激され小説を書いてみようと思ったのが、小説を書くきっかけだったそうです。

アイドル活動をするかたわら、加藤さんは2011年小説家デビュー を果たしますが、今回「直木賞」候補になった作品は執筆に3年、約38万字の力作です。

 

直木賞ノミネート作品:『なれのはて』

(作品の概要)

テレビ局員の守谷京斗はある事件をきっかけに報道局からイベント事業部に異動することになりました。そこで出会った吾妻李久美から祖母の遺品の不思議な絵1枚だけを使って展覧会をしたいと相談をうけます。

その絵の裏には「ISAMU INOMATA」という署名があるものの誰が描いたものなのか分かりません。

そこで2人はその画家の正体を調べることになります。調べると、秋田のある一族が、暗い水の中に沈めた秘密に繋がりが・・・・。

物語のパート、パートに過去の戦争の話が散りばめられています。「戦争の現実」という社会問題がテーマのようです。

 

 

デビュー作

 

河﨑秋子 (かわさきあきこ)

プロフィール

生年月日:1979年
出身:北海道
学歴:北海学園大学経済学部卒業
デビュー作品:『颶風の王(ぐふうのおう)』(2015年)

 

河﨑秋子さんは大学卒業後、ニュージーランドで緬羊飼育技術を1年ほど学んでいます。その後は自宅で酪農従業員をしながら緬羊を飼育・出荷をし、そのかたわらで小説を書いていました。

2014年に「颶風の王」で三浦綾子文学賞を受賞し、小説家としてデビューします。

 

直木賞ノミネート作品:『ともぐい 』

 

(作品の概要)

時代は明治時代。北海道の人里離れた山中で暮らす熊爪は犬とともに狩猟をし暮らしているのですが、まるで獣そのもののような嗅覚で獲物と戦っていました。

クマ同士の争いに巻き込まれて重傷を負った熊爪は里の人間からは山を下りるようさとされるものの、生きる意味を追い求め、熊との決闘に向かいます。

前半は自由でありながら様々なしがらみにとらわれていたが熊爪でしたが、後半は自分のためだけに狩りをする ようになります。

熊との戦いは詳細な描写は生々しさがあり臨場感にあふれています。

己の生き方と存在理由に葛藤する熊爪の様が描かれた物語です。

 

 

デビュー作

 

嶋津輝 (しまづてる)

プロフィール

生年月日: 1969年7月13日(現在 54歳)
出身:東京都
学歴:日本大学法学部卒業
デビュー作品:『姉といもうと』

 

嶋津輝さんは編集者・根本昌夫さんの小説講座を受講した後、2016年、「姉といもうと」でデビュー。第96回オール讀物新人賞を受賞しています。

「直木賞」にノミネートされたのは今回が初めてです。

 

直木賞ノミネート作品:『襷がけの二人』(たすきがけのふたり)

 

(作品の概要)

親が決めた相手・製缶工場を営む裕福な山田家に嫁いだ、おっとりとした性格の千代。嫁ぎ先で女中頭として完璧に仕事をこなす初衣。

2人は強い信頼関係と絆で結ばれますが、やがて戦争によって2人は離れ離れになります。しかし不思議な縁で再び巡り会うのです。

千代は家も何もかも失い、初衣は両視力を失っていました。復興していく日本。2人はそれぞれの道を歩んでいきます。

戦前、戦中、戦後を逞しく生き抜いた2人の女性の物語ですが、実は2人には誰にも言えない悩みがありました。(ネタバレになるので、ここまでにしておきます)

 

 

デビュー作(『姉といもうと』が含まれています)

 

万城目学(まきめまなぶ)

プロフィール

生年月日:1976年2月27日(現在 47歳)
出身:大阪府
学歴:京都大学法学部卒業
デビュー作品:『鴨川ホルモー』(2006年)

 

万城目学さんは京都大学に在学中から小説を書き始めます。

大学卒業後は化学繊維メーカーに就職。静岡の工場に配属になったそうです。就職後も小説を書いていました。

26歳の時に東京勤務の辞令が出ました。栄転なわけですが、小説を書く時間がなくなることを危惧し会社を退職。その後上京します。

なかなか芽が出ず苦労されたそうですが、2006年に『鴨川ホルモー』が第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞し、デビューします。

 

直木賞ノミネート作品:『八月の御所グラウンド』(はちがつのごしょぐらうんど)

 

(作品概要)

女子全国高校駅伝で急遽走ることになった、絶望的に方向音痴な女子高校生。

同い年の彼女に振られて失意の中、曰く付きの謎の草野球大会に借金のカタとして参加する羽目になった大学生。

全く異なる2人の異なる話。その後京都での幻のような出会い…。

笑えるところがところどころあったり、青春のまぶしさが描かれていますが、物語後半は謎の人物が登場ずることでミステリーな感じもする作品です。

 

 

デビュー作

 

宮内悠介(みやうちゆうすけ)

プロフィール

生年月日: 1979年1月18日(現在 44歳)
出身:東京
学歴:早稲田大学第一文学部卒業
デビュー作品:『盤上の夜』(2012年)

 

宮内悠介さんの父親は作家の宮内勝典さんです。

早稲田大学在学中は在学中は「ワセダミステリクラブ」に所属していました。大学卒業後はインド、アフガニスタンを放浪。

麻雀プロの試験に補欠合格するもプログラマになるというなかなか変わり種。

2022年までニューヨークに在住していました。

 

直木賞ノミネート作品:『ラウリ・クースクを探して』(らうりくーくすをさがして)

 

ソ連時代。エストニアに生まれたラウリ・クースクはコンピュータ・プログラミング才能の持ち主です。ラウリはこのプログラミングを通して、魂の親友と呼べるロシア人のイヴァンと出会います。

ところがソ連が崩壊しエストニアが独立します。ラウリとイヴァンは時代の波に翻弄され…。

「彼はい今どこでどう生きているのか?」。

ラウリの足取りを追う記者の視点と、幼少から現在までの自分の人生について語るラウリ視点の2つの視点。この2つの視点が交互入れ替わりながら描かれています。

 

 

デビュー作

 

村木嵐(むらきらん)

プロフィール

生年月日:1967年9月24日(現在 56歳)
出身:京都府
学歴:京都大学法学部卒業
デビュー作品:『マルガリータ』

 

直木賞ノミネート作品:『まいまいつぶろ』

 

(作品の概要)

徳川9代将軍となる徳川家重と側近の大岡忠光の物語です。

徳川家重や生まれつき半身不随で言語が不明瞭だったため、相手に言葉が通じません。厳しい生活を強いられる家重ですが、そこに大岡忠光が現れます。

忠光は耳が良く家重の言葉をきちんと理解できたので、忠光は家重の通訳(通詞)として仕えることになりました。

2人は強い絆で結ばれるものの、忠光の口から伝えられる「家重の言葉」は果たして本当なのかということで、重臣たちは半信半疑になります。そんな中、次期将軍の跡目争いがおこり謀略が展開されていきます。

騒動を経て家重は9代将軍となります。そんな家重を支えた忠光。2人が様々な壁を乗り越えようとする姿が感動的です。

 

 

デビュー作

 

第170回(2024上半期)直木賞受賞者作品予想

どの作品も面白そうですが、私の予想としては

・『まいまいつぶろ』(村木嵐)
・『襷がけの二人』(嶋津輝)

 

の2作品が受賞する可能性が高いのではないかと思います。

ただ、

『なれのはて』(加藤シゲアキ)
『ともぐい』(河﨑秋子)

の2つも可能性が高く迷いました。

 

加藤さんのシリアスな小説なのか、島津さんのように人間味のある温かさの小説が受け入れられるのか。

また「熊小説」の河﨑秋子さんの新しさが受賞するのか。

いずれの作品も「直木賞」受賞してもおかしくないと思います。

 

ネット(SNS)の予想

それではネット(SNS)ではどのような予想がなされているのでしょうか。

いくつか声を拾ってみたいと思います。

 

第170回直木賞受賞予想。杉江「激戦を制するのは、加藤シゲアキ『なれのはて』と『ともぐい』か」マライ「『八月の御所グラウンド』『ラウリ・クースクを探して』も推したい」

https://twitter.com/hiromu1231/status/1745785627852124399

 

 

ネットでは加藤シゲアキさんの『なれのはて』を予想する人が多い印象です。

 

まとめ

この記事では次の2点にフォーカスしてお伝えしました。

・第170回直木賞候補者6人のプロフィールと作品の紹介
・受賞者作品の予想(私の予想・ネットのみんなの予想)

 

をお伝えしました。

どれも興味深い作品ですが、誰が受賞するのかとても楽しみです。

 

芥川賞の予想もしています。

 

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