簡潔な言葉の中に先人たちの知識や知恵がつまっている『ことわざ』。
世代から世代へと伝えられてきたからには、やはり「ああ、そのとおりだな」と納得させられるものが多いと思います。
私は、Twitterで時々「夫婦に関することわざ」を紹介してきました。
そこでこの記事では、ツイッターをまとめるという意味で「夫婦に関することわざ10選」として、紹介したいと思います。
よく聞くことわざもあれば、初めて聞くものもあると思いますよ!
先人たちの知恵をみていきましょう♪
夫婦に関することわざ
紹介するのは次の10個のことわざです。
・『連理の枝』
・『妻の言うに向山も動く』
・『糟糠の妻は堂より下さず』
・『馬には乗ってみよ人には添うてみよ』
・『琴瑟相和す』
・ 『好いた同士は泣いても連れる』
・『出雲の神の縁結び』
・『比翼連理』
・『夫婦喧嘩は貧乏の種蒔き』
夫婦のことわざ:面々の楊貴妃
『面々の楊貴妃(めんめんのようきひ)』
「楊貴妃(ようきひ)」とはご存知のとおり、8世紀に中国に実在した絶世の美女です。
人は(この場合男性)自分の妻や恋人を楊貴妃のように美しいと思っている、という意味です。
勿論、「そんなの自分には当てはまらない」という人もいるかもしれませんが、人は好きになると、たとえ醜いものでも、愛おしく思えてしまう傾向にあるようです。
ですから、「なぜあんなブスと結婚したんだろう?」と他人が思ったとしても、それは余計なお世話というものでしょう。
似たことわざに、「アバタもエクボ」、「蓼(たで)食う虫も好きずき」というのがあります。
夫婦のことわざ:連理の枝
『連理(れんり)の枝』
「連理」の「連」は連なる、「理」は、木目のことで、別々の二本の木の幹や枝がつながって一本になり、木目が連なっている状態です。
由来は、あとでご紹介する、中国唐代の詩人・白居易の長編叙事詩「長恨歌」の中の有名な一節
「天にあっては比翼の鳥となり、地にあっては連理の枝とならん」
から来ています。
夫婦や男女の仲が睦まじいことをあらわしています。
夫婦のことわざ:妻の言うに向山も動く
『妻の言うに向こう山も動く』
動くはずがない向かいの山でさえ妻の言葉によって動く、という意味で、妻の言うことは影響力が大きいというたとえです。
いつも身近にいる妻の言うことには夫も耳を傾けざるを得ません。政治家や経済界の重鎮達も、けっこう恐妻家の人がいるのではないでしょうか(笑)
他人のアドバイスより、肉親、そして妻の意見に左右されるのが夫。夫婦仲が円満であれば、特にこの傾向が強いのではないでしょうか。
夫婦のことわざ:糟糠の妻は堂より下さず
『糟糠(そうこう)の妻は堂より下さず』
「糟糠」は米ぬかと米かすのことで、貧乏な食事を意味します。
あなたも「糟糠の妻」という言葉を耳にしたことがあるかもしれませんね。これは貧乏や苦楽を共にしてきた妻のことを指します。
「堂より下さず」は家から追い出してはならないということです。
このことわざの意味は、立身出世したからといって苦楽を共にしてきた妻を追い出してはならない、という男性に対しての戒めの言葉だと思います。
しかし現実には、成功すると「糟糠の妻」を捨て、若くて美人な女性と浮気や不倫をしたり、再婚したりという男性は少なくないですね。
そんな人には、このことわざを聞かせたいものです。
夫婦のことわざ:馬には乗ってみよ、人には添うてみよ
『馬には乗ってみよ、人には添うてみよ』
「馬」は実際に乗ってみないとその良さは分かりません。同じように、「人」も寄り添ってみないと、その人の本当の良さや価値が分からないという意味です。
ほんのちょっとしたことで機嫌を悪くして投げ出すのではなく、相手に寄り添い、根気強く話し接することが、「夫婦」にとっては大事なことだと思います。
若いとどうしても「すぐに」結論を求めてしまうのですが、他人を理解するには時間がかかるものだということを心に留めておくといいかもしれませんね。
夫婦のことわざ:琴瑟相和す
『琴瑟(きんし)相和(あいわ)す』
「琴」は7弦あり右手で弾く楽器で、は25弦あり両手で弾く楽器です。「瑟」
この「琴」と「瑟」を併せて演奏した時に、とてもハーモニーが美しかったのでできた故事成語です。
余談ですが、私は結婚式の余興の時に旦那さんがギターを、私がピアノを弾きました。だからこのことわざはよく分かります。
あなたは「琴」でしょうか?「瑟」でしょうか?
実際に楽器を弾かずとも、2人で美しい調和(ハーモニー)のある家庭を築きたいものですね。
夫婦のことわざ:好いた同士は泣いても連れる
『好いた同士は泣いても連れる』
お互いに愛し合っている男女(夫婦)は、辛いことがあって泣きながらも離れることはないという意味です。
とはいえ、特に現代においては「イヤだったらすぐ別れる」人も多く、あまりこのことわざの実感はないかもしれません。
「好き合った夫婦はたとえ苦労があったとしても、最後まで連れ添うもの」というのは、もはや昔話か化石になりつつあるようです。
しかし「理想」として、このことわざは存在してもいいのではないかと思います。困難に対する我慢や忍耐の許容量はその人それぞれ違うものですから。
夫婦のことわざ:出雲の神の縁結び
『出雲(いづも)の縁結び』
出雲大社は縁結びの神様として有名で、島根県の観光スポットとしても知られていますね。最近は恋愛のパワースポットとしても人気があると言います。
(私はまだ訪れたことがないので是非行ってみたいと思っています)
日本では結婚は「縁」と言われています。
「恋愛結婚」であっても「お見合い結婚」や「婚活」であっても、「自分で選び取った」のだから、神様なんて関係ないと思うかもしれません。
しかし、「では、なぜこの人なのか、他の人ではダメだったのか」を突き詰めてみると、案外、理屈や理論では説明できなかったりします。それが「宿命」であり「縁」なのだと思います。
「結婚」はある意味、人間の意思を超えたところにあるというのに、私は同感します。
夫婦のことわざ:比翼連理
『比翼連理(ひよくれんり)』
「比翼」というのは伝説上の鳥で、目が一つ、翼が一つなのだそうです。(良い画像がなかったので、上では二羽の鳥ですが・・・💦)
先ほど「連理の枝」のところでもご紹介したように、このことわざは中国唐代の詩人・白居易の長編叙事詩「長恨歌」の中の有名な一節から来ています。
「天にあっては比翼の鳥となり、地にあっては連理の枝とならん」
(空では一翼の鳥のように、地上では、枝の木目が連なった連理の枝のように、いつも離れることのないような夫婦でいたい。)
「比翼の鳥」で探してみたところ、こんな画像を見つけました。
イメージ的にはこんな感じでしょうか。
こんな状態ですから、当然いつも一緒に飛ぶしかないですね。
(これが「足かせ」と感じるか、「ほほえましい」と感じるかはあなた次第・・・かもしれません)
夫婦のことわざ:夫婦喧嘩は貧乏の種まき
『夫婦喧嘩は貧乏の種蒔き』
喧嘩ばかりして仲が悪いと、夫は遊びや浮気に走ったり(妻でも浮気や不倫をする人もいますが。)、妻は買い物や食べ物でストレスを発散に走ったりします。
結局、それはお金がかかるものなので、そんなことばかりしていると、果ては貧乏につながる…というたとえです。
これは確かにそうですね。
浮気や不倫をしないまでも、結局お互いが家に居る時間より、外で過ごす時間が長くなると、やっぱりお金がかかります。
夫婦喧嘩をいつまでしていもいいことはないよ、っていう教えですね💦
夫婦に関することわざ:まとめ
今回は、夫婦に関することわざ10個を紹介しました。
♥『面々の楊貴妃』
♥『連理の枝』
♥『妻の言うに向山も動く』
♥『糟糠の妻は堂より下さず』
♥『馬には乗ってみよ人には添うてみよ』
♥『琴瑟相和す』
♥ 『好いた同士は泣いても連れる』
♥『出雲の神の縁結び』
♥『比翼連理』
♥『夫婦喧嘩は貧乏の種蒔き』
「そのとおりだな」と実感するものはありましたでしょうか?
中には「う〜ん、ちょっと違うなぁ」っていうものもあったかもしれませんね。
夫婦に関することわざはこれだけではなく、ほかにもまだまだあります。
今後も「いいな」と思うような夫婦のことわざがあれば紹介していきたいと思います。
夫婦2人の生活に参考になれば嬉しいです。
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