第170回(2024上半期)芥川賞候補者5人のプロフィールと作品紹介!受賞者作品の予想も | 子なし夫婦の楽しい生活

第170回(2024上半期)芥川賞候補者5人のプロフィールと作品紹介!受賞者作品の予想も

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第170回(2024上半期)芥川賞」の選考会が1月17日(水)に行われる予定です。

これに先立ち、2023年12月14日(木) に5人の候補者がノミネートされました。

 

そこで、この記事では次の2つについてお伝えしたいと思います。

・第170回(2024上半期)芥川賞候補者のプロフィールと作品の紹介
・受賞者作品の予想

 

第170回(2024上半期)芥川賞候補者とノミネート作品

 

2023年12月14日(木) に「第170回 芥川賞」の候補者・作品が発表され、次の5人がノミネートされました。

・安堂ホセ(あんどうほせ)
・川野芽生(かわのめぐみ)
・九段理江(くだんりえ)
・小砂川チト(こさがわちと)
・三木三奈(みきみな)
(敬称略/五十音順 )

 

第170回(2024上半期)芥川賞候補者のプロフィール

それでは、「第170回 芥川賞」の候補に選ばれた5人のプロフィールと受賞作品を紹介します。

 

安堂ホセ(あんどうほせ)

プロフィール

生年月日:1994年(現在 30歳)
出身:東京
学歴:非公開
デビュー作品:『ジャクソンひとり』(2022年)

 

個人的なプロフィールを詳しく明かしていない安堂ホセさんですが、ご両親のどちらかは外国人でハーフのようです。

もともと読書は好きではなかったけれども川上未映子さんの詩集をみ、文学への関心が目覚めたという安堂さん。

映画が好きで映画製作やシナリオ創作にも挑戦したことがあり、シナリオから小説を書くようになったようです。

 

昨年2022年に「ジャクソンひとり」で「第59回文芸賞」を受賞しデビューしました。このデビュー作「ジャクソンひとり」も、昨年の「第168回芥川賞」の候補作品となりました。

今回の作品も「ジャクソンひとり」と同様ゲイ、ブラックミックスといったマイノリティの視点から描かれた作品です。

 

芥川賞ノミネート作品:『迷彩色の男』(めいさいしょくのおとこ)

 

(作品の概要)

ブラックミックスでゲイの主人公。

ある日ゲイが集まる都内のクルージングスポットで一人の男が暴行されます。容疑者の男は迷彩色に溶け込んで逃げてしまいます。それを追いかける主人公…。

男が男を探す。絡み合う男の心の機微。人種・性的嗜好といったセンシティブな題材を扱った作品です。

 

 

デビュー作

 

川野芽生(かわのめぐみ)

プロフィール

生年月日:1991年12月7日(現在 32歳)
出身:神奈川県
学歴:東京大学卒業・東京大学大学院総合文化研究科在籍中
デビュー作品:『無垢なる花たちのためのユートピア』

 

歌人であり小説家でもある川野芽生さん。現在東京大学大学院に在籍中です。

小さい頃から本を読むのが大好きで保育園の頃から本を読んでいたそうです。中学・高校時代は文芸創作系の部活で詩や小説を書いていました。

川野さんは詩人としてのデビューが先で、2020年に第一歌集『Lilith』(書肆侃侃房、2020年)で第65回現代歌人協会賞を受賞しています。

 

そんな川野さんはロリータファッションが好きなようです。

「ロリィタ短歌部」で短歌を詠み、ロリィタ短歌集『地上のアリス』が発刊されました。

 

 

芥川賞ノミネート作品:『Blue』(ぶるー)

 

(作品の概要)

高校の演劇部で「人魚姫」を脚色した舞台の稽古をしている部員達。それぞれ自分のことをが「僕」「わし」「うち」「わたし」「俺」と呼んでいます。

数年後大学生の部員たちに再演の話が舞い込みますが、 真砂は女の子として生きることをやめてしまったため、もう人魚姫にはなれず…。トランスジェンダーがテーマの物語です。

 

デビュー作品

 

九段理江(くだんりえ)

プロフィール

生年月日: 1990年9月27日(現在 33歳)
出身:埼玉県
学歴:非公開
デビュー作品:『悪い音楽』(2021年)

 

九段理恵さんは生年月日と出身は分かっているものの、その他のプライベートなことについては公表していないようです。

分かっているのは、石川県金沢市の国際ビジネス専門学院で講師をしたり、同じく金沢市内の古書店「オヨヨ書林」のアルバイトなどをしていた経験があり、2021年に「悪い音楽」で「第126回文學界 新人賞」を受賞しデビューしたということです。

 

芥川賞ノミネート作品:『東京都同情塔』(とうきょうとどうじょうとう)

 

(作品の概要)

2026年~2030年頃の仮想の物語。

ザハハディド案の国立競技場が建設された東京という近未来設定。新しい概念(犯罪者は同情されるべきで、幸福を平等に享受するべきである)が取り入れられた刑務所「シンパシータワートーキョー」が更に建てられることになります。

犯罪者に寛容になれない建築家の牧名。苦悩しながら未来を追求していきます。

 

 

デビュー作は「文學界(2021年5月号) 」に掲載されています。

 

小砂川チト(こさがわちと)

プロフィール

生年月日: 1990年
出身:岩手県
学歴:慶應義塾大学文学部卒業・同大学院社会学研究科心理学専攻修了
デビュー作品:『家庭用安心坑夫』(2022年)

 

小砂川チトさんは岩手出身ですが、大学卒業後の経歴や小説家としてデビューするまでのことについて詳しいことは明らかにされていません。

ただ、2022年に「群像新人文学賞」を受賞した際のプロフィールに「心理士」とあります。(慶應義塾大学大学院では心理学専攻修了していますので心理士として働いていた可能性があります。)

この「群像新人文学賞」受賞の作品はデビュー作「家庭用安心坑夫」で、2022年5月にも「芥川賞」候補入りしています。

 

芥川賞ノミネート作品:『猿の戴冠式』(さるのたいかんしき)

 

(作品の概要)

引きこもりをしていたしふみは、テレビで手話をする猿を偶然見ました。それは彼がが幼少の頃に交流があった猿でした。しふみと人間に言葉を学習させられた動物園のメスのボノボ。しふみはボノボを見つけに動物園へ…。

アスリートのしふみとボノボのシネノの魂の交流と人間のエゴを淡描いた作品です。

 

 

デビュー作

 

三木三奈(みきみな)

プロフィール

生年月日: 1991年
出身:埼玉県
学歴:非公開(2020年時点で現役大学生)
デビュー作品:『アキちゃん』(2020年)

 

三木三奈さんも、小砂川チトさん同様に生まれた年と出身以外の個人的なことについては明かされていません。

分かっていることは三木さんは会社員として働き、仕事の後に小説教室に2年ほど通っていたとうことです。

「朝日カルチャーセンター新宿教室」では、村上和宏さんの「小説 どう書けばいいのか」の生徒さんだったとのこと。

 

芥川賞ノミネート作品:『アイスネルワイゼン』

 

(作品の概要)

32歳のピアノ講師・田口琴音。最近仕事も恋人との関係もうまく行ってません。そんな時、ある友人と再会するのですが、そこから事態は思わぬ方向へ…。

 

 

デビュー作は文學界 (2020年5月号)に掲載されています。

 

第170回(2024上半期)芥川賞受賞者作品予想

どの作品も面白そうですが、私の予想としては

・『東京都同情塔』(九段理恵)
・『猿の戴冠式』(小砂川チト)

のどちらかの作品ではないかと思いました(一つには決められませんでした)。

なお、最近はマイノリティやトランスジェンダーの問題が重要視されているので、次の2作もひょっとしたらアリかもしれません。

・『迷彩色の男』(安堂ホセ)
・『Blue』(川野芽生)

 

ネット(SNS)の予想

それではネット(SNS)ではどのような予想がなされているのでしょうか。

いくつか声を拾ってみたいと思います。

 

 

ネットでは『東京都同情塔』受賞の声が多い印象です。

 

まとめ

この記事では次の2点にフォーカスしてお伝えしました。

・第170回芥川賞候補者5人のプロフィールと作品の紹介
・受賞者作品の予想(私の予想・ネットのみんなの予想)

 

をお伝えしました。

どれも興味深い作品ですが、誰が受賞するのかとても楽しみです。

 

直木賞の予想もしています。

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