『おふたりさまの老後は準備が10割』。

50代の私としては、タイトルがとても気になったので読んでみました。
この記事は、『おふたりさまの老後は準備が10割』を読んでの感想を中心にレビューしました。
最後にまとめとして、どんな人がこの本を読むといいのか・役に立つのかについても結論として述べています。
おふたりさまの老後は準備が10割の感想・レビュー
著者名:松尾拓也
出版社:東洋経済新報社
発行:2024年7月
ページ数:247
目次は以下のとおりです。参考になさってください。
目次引用
・じつは夫婦だけではすまない「相続」問題
・おふたりさまには「遺言書」が必須です!
・相続&遺言の「こんなときどうする?」を解決
・配偶者が亡くなって「おひとりさま」になったら頼れるのは誰?
・おふたりさまの老後の住まい方
・おふたりさまの終活。葬儀・お墓についても考えておこう

目次を見ただけで、40代後半位からの子なし夫婦・子なし主婦さんは「おおっ!」と身を乗り出してしまったのではないでしょうか。
この本は、子供のいない夫婦の老後の準備・終活について、最低限知っておくべき知識・情報を「Q&A」で解説したものです。
子供がいても「子供に頼れない」という夫婦や、独身ひとり暮らしの人が読んでも役立ちます!
おふたりさまの老後は準備が10割の感想
『おふたりさまの老後は準備が10割』を読んでの感想を箇条書きにしました。
・老後の住まいをどうするかそろそろ決めなきゃ…?
・自分が「おひとりさま」になったら誰を頼れるの?
・お葬式やお墓のこともそろそろ夫婦で話し合わないと!
・一読じゃなくて、何回も読まないとダメ!

なんか暗いことばっかじゃん!って思われるかもしれませんが、50代を過ぎたあなたなら、この気持ち、ウンウンって分かってくれるのではないでしょうか・・・
上の4つの感想について、少し説明を加えます。
①夫の相続って妻に100%じゃない!夫の兄弟も関係してくる
【本書:Q1『夫の財産は妻が全部相続できますか?』より】
夫が先に亡くなった場合、相続は「妻に100%」ではありません。
夫が亡くなった場合、妻は夫の父母、または夫の兄弟姉妹と相続をすることになります。

実はこれを知らず衝撃を受けました💦
私の夫の両親(義両親)は二人とも既に亡くなっており、夫の兄弟は兄一人です。
つまり私の場合、もし夫が亡くなったら義兄と私が相続することになります。
とはいえ、相続割合は「妻が四分の三」「兄弟姉妹は四分の一」、と妻の方が圧倒的に配分は多いです。
もし、妻に100%相続にする場合には次のことが必要になります。
(2)上記(1)の結果を書いた「遺産分割協議書」を書き、義兄の印鑑をもらう。
夫も義兄もまだまだ元気なのに、こんな話し合いや書類・捺印をするなんて!と思ってしまいます💦

夫のほうが義兄よりも4つも下だし、そもそも義兄が夫の財産欲しい!なんて言ってくるような人にも見えないし・・・甘いですか?
いつかはそんな話も義兄としなければならないのかもしれませんが、いずれにしても夫の兄弟姉妹とは良好な仲を保っておくことが大事だと感じました。
②老後の住まいをどうするかそろそろ決めなきゃ…?
【本書:Q59『種類や区別がよくわからない高齢者施設。選び方を教えてください。』より】
私も夫もまだ元気で足腰が著しく弱っているわけではありませんが、将来、介護または支援が必要になるような体になるかもしれません。
そうなった場合、どういった所に行くのがいいのでしょうか。
本によると、ひと口に「高齢者施設」といっても、次のように分かれています。
・介護型
・民間施設
それぞれ一長一短があり、また金銭的な違いもあるので、今日明日中に決められるものではありませんが、自分が住んでいる近くにはどんな施設があるのか調べてみようと思いました。
なお高齢者施設に移るにしても、(今住んでいる場所の)「家じまい」をする必要があります。
したがって私が今できることは、いつでも動けるように「家財整理」するだなと思いました。
ちなみに家財整理については、「Q49:家財整理って何から始めたらいいですか?」に、
手をつけやすいところからどんどんはじめましょう
というアドバイスがあります。
断捨離を兼ねて、「使うものだけ残す」という家財整理を今年始めたいと思います。
③自分が「おひとりさま」になったら誰を頼れるの?
【本書:Q36『おふたりさまの身元保証人は誰に頼めばばいいですか。』より】
今は夫と楽しく二人で過ごしています。
しかし、
・今のアパートにいつまで居られるの?
・別のアパートや施設に入居する時には、誰に保証人を頼めばいいの?
こんな疑問がわきます。
また、夫が亡くなった場合、
・単身用のアパートに移れるの?高齢者って断られない?
という心配もあります。
ちなみに、身元保証に関しては「身元保証サービス」があります。
身元保証サービスを提供しているのは次のような事業者があるそうです。
・一般社団法人やNPO法人
・士業事務所(弁護士・司法書士・行政書士)

このあたりは今から情報収集をしてもいいと思いました。
このほかに、自分が「おひとりさま」になった時に、認知症になると口座が凍結されてしまう可能性もある、ということも気になりました。
そのために「成年後見制度」があり、後見人が預貯金を引き出したり、高齢者施設への入居手続きを行ってくれます。
この後見人は決める方法は
②家庭裁判所で決める
②は認知症などになってから適用されるようです。
このあたりは夫と相談しようと思いますが、夫の姪にお願いできればいいなと考えています。
④お葬式やお墓のこともそろそろ夫婦で話し合わないと!
【本書:Q64『お墓ってよくわからないんですが、どんな種類がありますか。』より】
本によると、墓地の設置は次の3つの事業者にしか認められていません。
・お寺などの宗教法人(寺院墓地)
・公益法人(宗教法人含む)による墓地(民間霊園)
そして更に、
・夫婦のみで入る「夫婦墓」
・他の人達と合同で入る「合同墓」
・管理が楽な「納骨堂」
といった形態があるそうです。
私達は「夫婦墓」になるかと思いますが、夫が「死んだら骨は海にでも撒いてくれ」と冗談交じりに言っています。
ちなみに「散骨」については、『Q67:死後、遺骨は海に撒いてほしいのですが・・』でガイドラインについて書かれてあります。
もし、お墓や遺骨堂を選択した場合、子供がいないので、お墓は「永代管理」をしてくれるところを探す必要がありそうです。
⑤一読じゃなくて、何回も読まないとダメ!
『おふたりさまの老後は準備が10割』は、お金・介護・相続・病院・遺言・お墓 のことに関して、具体的な疑問に対する答えが載っています。
全て実用的で役にたつものばかりです。
全体的に読みやすくはあるのですが、不慣れな用語(法律用語など)もあり、サーッと読んだだけでは入ってこないものもありました。(忘れてしまいそうなものもあります💦)

最低であと3回位は読まないと理解したとは言えないのでは?という感じです。💦
とはいえ、夫婦二人の老後をどうしよう?という疑問と回答がほとんど網羅されているので、この一冊があれば安心です。
本棚の取りやすい位置に置いて、いつでも手に取って読める(調べる)状態にしておこうと思います。
おふたりさまの老後は準備が10割:みんなの口コミ・評価
私の感想だけではなく、『おふたりさまの老後は準備が10割の感想』を読んだ他の方の口コミや評価も参考になると思いますので、いくつか引用します。
まずは、「X」での口コミから。
松尾拓也『「おふたりさまの老後」は準備が10割』。子どものいない夫婦の老後についてのハウツー本。まだ現役だし子どももいるが頼って負担をかけたくないし、ましてや絶対ケアラーにしてはいけないと思って手に取った本だ。体力気力があるうちにできることはやって親世代でしっかり完結させねば。
— sugahata (@sugahata346) January 2, 2025
3冊目「おふたりさまの老後は準備が10割」松尾拓也著
東洋経済新報社を読む。相続から老後の生活、墓まで詳しくわかりやすく書いてある。ロングセラーになっているのもうなづける。— 大友亀太郎 (@takusuke2) January 4, 2025
「おふたりさまの老後」は準備が10割、読了。夫が図書館で借りて来た中にあったので、ぺらぺらと。子無し夫婦、そこまで脳内がお花畑ではないので、流石にここに書かれていることはある程度知識としては持ち合わせていたものの、細部の確認、実際に行動に移す切っ掛けとしては役に立ちそう。 pic.twitter.com/rYTltc1A6S
— しろのろく (@enterexit_me_SK) December 27, 2024
「おふたりさまの老後」は準備が10割」
Amazonで第1位だったので購入
できれば、見開き合計2ページ、もしくは4ページの構成にした方が分かり易く、かつ読み易かった
惜しい「これ1冊で準備が十分」というよりも、専門家に相談する「きっかけ」になれば…の内容
何事も準備は早いほうがよい pic.twitter.com/aPGWZx4iMh
— あきやま行政書士事務所 (@MI0DVtptokjIAgb) July 2, 2024
次に「Amazon」のカスタマーレビューもいくつか見てみます。
本の内容は浅く広く,といった感じで入門書としてとっつき易いです。
ただ文章の随所に「子どもがいれば〇〇してもらえたのですが」といった記述があり、いまさら子持ちとの比較をされても…といった感じを受けました。
この本を手にとっているのはおふたりさまのデメリットを理解している人たちがほとんどだと思いますので、文中でその不安を煽る必要はなかったと感じます。

子持ちとの比較をされたように感じる人もいるようですね。(私は気になりませんでしたが・・・)気になる人にはちょっと難しいかもしれません。
なんとなく、分かっていたつもりだったが、「えっ、違うんだ!」ということが分かった。分かっていること、分かっていなかったことが整理できた。専門家に相談するときも状況説明が具体的にできそう。
一問一答なような書かれ方で、まるで終活の辞書みたい!とても分かりやすく読みやすい。
私は30代の子なし夫婦ですが、最後の1人になるのは老衰とは限らない。夫が事故にあったら…夫が大きな病気になったら…。逆に、私が夫を残して死んでしまったら???
この本は年齢関係なくオススメです。むしろ、子供がいようがいまいが、全年齢に読んで欲しい!!知ってるか知らないかで、「その時」が大きく変わるんだと、この本を読んでより理解できました。オススメです!!アマゾンカスタマーレビューより
このほか、『(おふたりさまの老後は準備が10割の感想』を読んだ人の「アマゾン」での評価をまとめると次のようになります。
・読みやすかった。
・手元に置いておきたい一冊。
・子供がいても、役に立つ知識が沢山ある。
まとめ:おふたりさまの老後は準備が10割を読むのがおすすめな人
最後に、『おふたりさまの老後は準備が10割』を読むことをおすすめするのがどんな人なのかについてお伝えし、まとめとしたいと思います。
『おふたりさまの老後は準備が10割』を買って読んで「良かった!」「役に立った!」と満足できるのは次のような人です。
②老後どうするか気になってるけど何から始めていいか分からない人
③相続や遺言など法的な情報が欲しい人
④手元に置いて頻繁に見返したい人

アラフォー・40代でも、老後のことを考え始めたけど「どこから手をつければいいかわからない!」「何をどう考えればいいかわからない!」という方にはおすすめです。
もちろん、内容は子供がいる夫婦やシンママ、おひとりさまでも役に立ちます。
単行本はこちらから手に入ります。
今回の記事、あなたのお役にたてたら嬉しいです。
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